介護、就労支援の福祉業に関わらず、従業員が一人でもいると社会保険の対応に労働保険、雇用保険など簡単ではない手続きが多くあります。クラウドサービスで完結できるのであれば良いのですがそれも知識がないからそもそも難しい。
沖縄に限らず、東京大阪も社労士は社労士です。私たちは多くの社労士に相談してきました。今回は社労士とうまく付き合う方法、会社を良い方向へ導く社労士とは?を経験談を交えながら共有します。
社労士へ相談する時に気を付けること
私たちクロシカは多くの支援をした実績があります。中小零細企業が多かったため、大手企業と「予算」に違いがあり、お金がかかる事に慎重になり時間がかかる場合や、知り合いに社労士がいないから自分でやっています!など、会社の環境や状況によって違いがありますが、結論は社労士とは1年間は顧問契約をするべきです。
重要な事なのでもう一度いいます。
1年は社労士とお付き合いした方がよいです。
社労士へ相談する場合3つの形式があります。スポット(都度払い)か顧問契約、成果報酬です。この3つを掛け合わせた場合もあります。
なぜ社労士と顧問契約が必要なのか?
社労士と顧問契約のメリットデメリットですが、デメリットは毎月の費用が発生するという費用感と思った以上の内容じゃなかった場合のがっかり感。それ以外はほぼメリットになるかと思います。
メリット:会社運営の基礎が作れる
個人事業主で一人親方など従業員がいない場合は気にする事は少ないのですが、雇用が生まれた時点で社労士が必要になる事が多いです。抜粋して社労士と顧問契約するメリットを紹介します。
・就業規則(9人以下は提出必須ではない)
・36協定(残業がある場合は必須)
・賃金台帳
・雇用契約書の作成。それに伴う就業規則
・雇用(退職)の際の一切の手続き
上記のことを整備していない場合が見受けられます。そもそもこういった書類を見た事も聞いた事もないという社長もいました。
※地方の企業は親族企業が多いのが原因なのか?と思う事もあります。
優秀な人材の雇用が続かず、資金ロスが増える
私自身社員を雇用した際に社労士に頼めばよかったと思う事が多くあります。
労使関係が発生する場合、社会保険の手続き等、遅れれば遅れるほど会社の信用が低下していきます。良い人材は不信感を抱いた時点で離職の可能性が高くなります。
求人広告を出したり、人材紹介会社へ少なくないお金を出して獲得したスタッフも、入社後すぐに離れるケースもあります。採用してから発生する業務は多く、経理負担は増えます、さらに入社した方の給与の支払い。周辺の業務負担など、退社が多い業種は経理の業務量が増え、負担が多きくなります。辞める場合はトラブルになることもあるため、社労士はそういった点でも頼りになります。
それでは本題へ。
どういう社労士が良いのか?を紹介します。
基本業務は当たり前、「お金がわかる」社労士を見つけよう。
そして、社労士とは3人ぐらいは会いましょう。
お金がわかる社労士とは?
多くの社労士は基本的な事を行いますが、お金のアドバイスをする社労士は少ないです。
「お金」とは?
助成金、補助金です。
さきほど抜粋した書類は社労士が得意とする分野で、その書類が助成金や補助金に必要になります。それぞれの作成に料金がかかりますが、スポットでも顧問契約でも別途かかります。しかし、顧問契約していると若干安くなります。
社労士の探し方は簡単
補助金助成金を専門にしている社労士もいるので、インターネットで検索して支援が可能かどうかを確認するのが一番です。Youtubeでも頻度の高い更新をしている社労士もいるので、勉強がてら検索してみてください。勉強になります。
社労士を探す時のひとつ注意。
Youtubeをずっとみていると、この人なら安心かも?と思ってしまいますが、あくまでも社労士を選択するために動画を見てください。
忙しい社労士ほど動画をUPしたりSNSを更新できない場合もありますが、更新する時間がないほど忙しい社労士事務所も親身になって相談受付くれないかもしれません。
最低3人とは相談しましょう。
社労士顧問契約後も、経理や自分自身も勉強しないとダメ
いろいろな補助金や助成金を紹介してくれる社労士を見つけた、だからもう大丈夫!ではないです。これは経験談です。
契約を結ぶために最初は良い事を言います。スタッフが多ければ多いほど社労士料金は高くなるためやっぱり良い事を言います。
基本的な業務に関しては社労士に任せても良いです。しかし、補助金や助成金は年度ごとに条件がかわったり、新しい助成金がでたり、廃止になったりと、国の予算によって変わっていきます。
対策を立てる、計画をたてる、実行する、これができる社労士はなかなかいないのではないかと思います。なぜか、それは成果報酬だから。
補助金や助成金の申請代行をお願いして却下された場合は社労士は成功報酬を頂けません。おおよそ15%〜20%です。キャリアアップ助成金の場合令和6年度のおおよそが88万円です。20%で約17万円。キャリアアップの場合は1年で2回に分けて入るので、8.5万円ずつ成功報酬が入ります。しかし、途中で社員が辞めたりするともらえません。審査が通らないかもしれないリスク、スタッフがやめるかもしれないリスクを考え、取り掛かかるための手数料を支払う場合もあります。
だからこそ、助成金申請に関しては専門の社労士を探してお願いした方がいいです。
そこまでなぜ社労士にこだわるのかを申し上げますと、1年で1,000万円の設備投資と助成金を獲得した事業所があるからです。
キャリアップ助成金の場合は設備投資ではにので、「現金」がもらえます。毎年500万円〜1,000万円近くもらえる業種もありますが、結果的に会社と人材が合わないため、1年〜2年で辞めるという事になります。
社労士への報酬が高くなればなるほど、補助金や助成金の金額は増えている
スピード感が求められる時代になりました。その中で毎年新しい設備投資ができる会社と、5年前の機械を使い続けている会社では顧客満足度も変わってきます。
人を雇う状況であれば、優秀な人を探す事も大事ですが、会社の法的整備、そして計画が必要です。
体系的に再現性を高い提案をする社労士と出会おう!
まとめますと、社労士とは3人とは会いましょう。助成金や補助金に詳しい方を探す。探し方はネット検索しながら、公的機関に相談するのもいいでしょう。
ハイブリット契約もありですが、社労士同士の合意が必要な場合もあるので都度確認してください。
顧問契約後は、社員や社長自身も補助金や助成金の勉強をしましょう。私が思うに、基本的には1年通して付き合えば書類関係は詳しくなります。
これで失敗した!経験談
社労士を契約せずに失敗した経験談ですが、そもそも税理士と社労士は違います。しかし税理士事務所や社労士事務所が兼務している場合も増えてきています。雇用関係の作業だけであれば税理士がスポットで紹介してくれます。
ではなぜ士業に関わる事は外注がよいのか。
給与で揉める。
これは本当に揉めます。経理や給与振り込みを担当する方がクレームを言い出します。他の社員の給料をスタッフ同士でわかるような会社もありますが多くの場合はお勧めしません。給与がわかる会社は社長などのマンパワーでどうにか均衡が取れていますが・・・。再現性は低いです。不満の方が多くあります。同じ作業していたと思っていた人が給与が1.5倍違う?そこに至るまでの経緯がありますが、スタッフは納得しませんよね。
私自身大手外資系で働いていた時に絶対に口外するなと顧問社労士同席のもと署名までしました。確かにスタッフ同士の給与で揉めていたなと思います。自分で会社を経営し、社労士に頼まず経理を入れたことで、給与額の共有になり問題になりました。
荒っぽい文章になりましたが、会社の経営上、もう少しお金があったら・・・、新しい設備があったらどうにかなったのに・・・を解決する手段でもあり、銀行に頼らない経営状況が作れます。
「今」だけじゃなく、3ヶ月後、半年後、1年後に数年後と助成金補助金を取れた状況を計画していきましょう。
助成金や補助金が取れない場合は計画に問題がある事が多いです。私も幾度なく沖縄労働局で確認をとりにいきます。たかだか1時間が社運に関わる大事になると思えるぐらいの行動になったと思っています。
大手企業でも利用しているのに、中小零細企業が使わない理由はありません。挑戦していきましょう
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